ポリエステル素材の服の特徴は?メリットデメリットからお手入れ法まで徹底解説!
服を選ぶ際、ポリエステル素材を使用した服は最もポピュラーな選択肢のひとつです。
マスクやバッグなど、服に限らずさまざまなアパレル商品に利用されています。
しかし他にも様々な素材があるため、服を買いたいときにはどの素材を選べば良いか迷ってしまいますよね。
そこで今回はポリエステル素材の特徴をご紹介し、どんな場面でつかうと良い素材なのかを解説していきます。
他の素材との比較や気になるお手入れの方法も解説しているので、素材で服を選ぶならきっと役に立つ内容になっているはずです!
ポリエステルは合成繊維の一種!
ポリエステルは合成繊維の一種です。
合成繊維とは、化学繊維と呼ばれる人工的に作られた繊維の一つで、大元は石油から作られています。
これは豆知識ですが、実はポリエステルはみなさんがよく使用しているペットボトルと同じ原料が使われています。
ポリエステルを作るために石油を加工して、「ポリエチレンテレフタレート」というポリエステルの原料となる物質を作ります。
この「ポリエチレンテレフタレート」が、実はペットボトルを作る時にも使われています。
ではまず合成繊維の特徴を見てみましょう。
合成繊維とはどんな素材?
特徴①:とにかく強度が高い
天然素材と比べて、強度が高く耐久性があります。
引っ張ったりこすったりしても素材が劣化しにくく、水や薬品などにも強いためお手入れがしやすく長持ちする素材です。
特徴②:リサイクルできて環境にやさしい
化学的に作られているため環境に悪そうだというイメージがありますが、合成繊維はリサイクルをすることによって環境への負荷を軽減することができます。
ペットボトルほどリサイクルのイメージが世の中に浸透していないため、現状リサイクル率はあまり高くありません。
しかしリサイクルの技術が進化し、衣類のリサイクルが当たり前という考えが浸透したら合成繊維は環境に優しい素材となるポテンシャルがあります。
ポリエステル素材の服の特徴は?
世界で最も使われている化学繊維
実はポリエステルは、化学繊維の中で最も使われている素材です。
これほど使われているということは、それだけ使いやすい素材だということがわかります。
合成繊維というとチープなイメージもありますが、多くの高級ブランドがポリエステルを使用してたくさんのアパレル商品を世の中に出しています。
ポリエステルは強くて軽い
他の合成繊維と同様に、ポリエステルは強さと軽さを兼ね備えています。
摩耗への強さはもちろん、熱にも比較的強いです。
また形状記憶に優れているため、繰り返し使用しても型崩れしにくい点がアパレル業界でポリエステルが多く使われる理由です。
UVカット機能がある
ポリエステルは光を透過しづらいため、身につけていると肌が紫外線にさらされるのを防ぐことができます。
吸水性の低さは良い面・悪い面がある
ポリエステルは天然素材に比べて吸水性が低い素材です。
吸水性が低いというと悪いイメージを持ちますよね。
たしかに汗をかいたときに吸水してくれないことで、ベタついて不快になってしまうのはポリエステルの欠点です。
しかし吸水性が低いことで、乾きやすいという良い面もあります。
この長所を生かしつつ、より吸水性の欠点を補うために吸水性の高い綿を合わせて使うこともよくあります。
ポリエステル65%・綿35%などの表示がある衣類は異なる素材のいいとこ取りをしているということです。
静電気が起きやすい
ポリエステルの最大の欠点は静電気が発生しやすいことです。
特に冬場にポリエステル素材の服をきていると、バチバチッと静電気で不快な思いをしてしまうことも多いですよね。
ポリエステルが静電気を起こしやすいのはマイナスの電気を帯びやすいからです。
マイナスの電気を帯びた物が、反対にプラスの電気を帯びた物と擦れると静電気が発生します。
プラスの電気を帯びやすい素材の代表格はナイロンです。
ポリエステルでも静電気が起きにくい工夫は後ほど解説します。
ポリエステルはこんなシーンに最適な素材!
このように様々な特徴があるポリエステルですが、こんな場面で選ぶと良い素材です。
・体を動かす場面
・効率的にお手入れをしたい場面
軽くて乾きやすい特徴があるポリエステルは、スポーツや体を動かす作業などにぴったりです。
軽ければ体が疲労しにくく、汗もすぐ乾くので快適に過ごすことができます。
また、全ての衣類を毎日丁寧にお手入れするわけにはいきませんよね。
ポリエステルであれば簡単かつ効率的に日々のお手入れができるため非常におすすめです。
ポリエステルの服のお手入れ方法もこのあとご紹介します。
ポリエステル素材の服を手入れする時に気をつけたいこと
あまり気にせず洗濯してOK
耐久性や形状記憶に優れてシワにもなりにくく、色落ちもしにくいためあまり神経質になる必要はありません。
通常の洗濯をするだけで必要なお手入れができてしまう優秀な素材です。
アイロンも基本不要
ポリエステルは形状記憶に優れているため、基本的にはノンアイロンで大丈夫です。
もしもアイロンをかける場合には、中温でかけるようにしましょう。
柔軟剤で静電気を防止しよう
ポリエステルの最大の欠点は静電気がたまりやすいことでした。
実は洗濯時に柔軟剤を使うと、静電気を抑えてくれる効果があります。
柔軟剤に含まれる成分が衣類の表面に膜を作ってくれることで、自然に放電する助けをしてくれるんです。
しかし柔軟剤は衣類を劣化させてしまうこともあるので、毎回使用する必要はありません。
コーティングのために数回に一回程度利用するようにしましょう。
しかし綿など他の素材との混紡には異なる場合があるため、洗濯表示をしっかりと確認しましょう。
ポリエステル以外の合成繊維素材の特徴は?
合成繊維はポリエステルだけではありません。
ポリエステルにナイロン・アクリルを合わせて三大合成繊維と呼ばれています。
ポリエステルと比べてどんな特徴があるのか、簡単に見てみましょう。
ナイロンの特徴
ナイロンはポリエステルの欠点であった吸水性の点で優れており、さらにポリエステルよりも高い強度がある素材として有名です。
一方で熱には弱く、乾燥機やアイロンなどがかけられないため扱いに注意が必要な場面もあります。
アクリルの特徴
セーターやニットなどふわっとした冬服で使用されることが多い素材です。
保温性が高く暖かいことがポイントです。
一方で毛玉ができやすかったり吸水性が悪いと言ったポリエステルと同様のデメリットがあります。
【まとめ】ポリエステル素材の服は扱いやすくて便利
ポリエステル素材の特徴からお手入れ方法までまとめました。
吸水性が低かったり、静電気を発生させやすかったりという短所はあるものの、耐久性の高さや乾きやすさといった点で非常に扱いやすいのがポリエステル素材の服です。
どの素材も一長一短なので、使いたい場面ごとに特徴を比較して素材を使い分けることが良いのではないでしょうか?
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