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警備員の服装には決まりがあるってホント? 規定や「服装届」について解説します

警備員として働く際には制服があるのは皆さんご存知でしょうが、その警備員の服装は法律で規定されているということはあまり知らない方が大半だと思います。
この記事では、警備員の服装の規定やそれに関する「服装届」について詳しく解説します。

※本記事は、2024年3月10日時点の情報を参考に執筆しています。業務に関連する法令等の最新情報を確認する場合には、監督省庁等が公開している一次情報を最優先的にご参照いただけますようお願い申し上げます。

警備員の服装の規定は何故存在するの?


警備員の服装は「警備業法」という法律によって規定されています。
しかし、そもそも何故このような法律が存在するのでしょうか?
理由としては、一般の人が警備員を警察官や自衛隊などと間違えないようにするためです。これにより、火事や事故といった有事の際に、一般の人が一目でわかるために近隣の人を誘導しやすくなります。
また、警備員の服装はそれだけで警備中であることを周囲に伝えるので、犯罪の抑止力にもなります。

警備員の服装の規定は?


警備員の服装規定には具体的にはどういったものがあるのでしょうか。
以下にまとめてみました。

警備員は制服の着用義務がある

警備員が仕事中、必ず制服を着用しなければなりません。
理由としては、一目で警備員であるということを一般人の方が認識できるようにするためです。
警備員がいるだけで、その場所での犯罪抑止効果が期待できますし、災害や事故が起きたら一般の人が警備員の誘導に従いやすくなります。しかし、見た目で警備員とわかりにくい状態ではこのような効果は見込めません。
そのため、警備員とすぐにわかるような制服の着用が義務付けられているのです。

公務員が着用する制服とは違うデザインにする

警備員の服装を作成する際には、警察などの公務員が着用する制服とは類似しないデザインにすることも規定されています。
警察や自衛隊などの公務員と見分けがつかないような制服は混乱を招く可能性があり、またその制服を悪用して警察になりすます人が現れる可能性もあります。
そのため、警察などと類似するような制服は作成できないですし、勝手に自分でアレンジすることもできません。
規定通りの服装をしなければ罰せられるケースもあるので必ず守りましょう。

警備員の服装に関する「服装届」とは?

警備員の服装には上記のような規定があると紹介しました。
それに付随して、警備会社は警備員が働く前日までに「服装届」という届出書を公安委員会に提出する必要があります。
服装届には服装に関する記入項目が6つ存在します。
以下でそれぞれ説明します。

1.頭(帽子やヘルメット)

警備員の服装においては、頭にかぶる帽子やヘルメットの届出が必要になります。
これらには必ず警備会社の記章を貼らなくてはいけません。
具体的には以下の項目を記載する必要があります。

・色
・型式

型式に関しては文字で書くよりも実際の帽子やヘルメット形などを表記し、「図の通り」と記載した方が簡単かつわかりやすいです。

2.上衣(シャツ、ジャケット、空調服、ネクタイなど)

警備員の服装においては、上に着るシャツやジャケット、空調服やネクタイなどの届出も必要です。
具体的には以下の項目を記載する必要があります。

・色
・型式
・肩章
・えり
・前面
・後面
・ネクタイ
・袖

型式に関しては文字で書くよりも実際の制服の形を表記し、「図の通り」と記載した方が簡単かつわかりやすいです。また、図には標章の貼り付け位置を明示する必要がある点にも注意しましょう。

3.下衣(ズボン、スカート)

警備員の服装においては、上衣と同じく下に着用するズボンやスカートの届出も必要です。
具体的には以下の項目を記載する必要があります。

・色
・型式
・ポケットの数と取付位置
・ボタンの数と取付位置
・前面
・後面

型式に関しては文字で書くよりも実際の制服の形を表記し、「図の通り」と記載した方が簡単かつわかりやすいです。

4.標章ワッペン(胸部、上腕部)

警備員の服装においては、標章ワッペンの届出も必要です。
制服としては、警備会社の名称を明示した標章ワッペンを警備員の制服の胸部、上腕部に取り付ける義務があるのです。
具体的にはまずは以下の項目を記載する必要があります。

・色
・型式
・取付位置

また、標章ワッペンは原寸大の面積図の届出も必要です。大きさは60㎠以上と定められており、原寸大図には胸部、上腕部ともに「寸法」「面積の計算」も記載します。

5.服装着用写真

警備員の服装には、全身の服装の着用写真の届出も必要です。
この際には以下の項目の記載する必要があります。

・正面の写真
・側面(標章ワッペン取り付け側)の写真

また、正面と側面の両方とも無背景のカラー写真(縦12cm×横8cm)の写真と定められているので注意しましょう。

6.その他(警備に必要な小物など)

警備員の服装として、雨の日のカッパや夜光ベストなども着用する可能性があればその届出も必要です。
特に標章が付いている物は必ず届出をしなければなりません。警備会社が届出した小物の着用が義務付けられています。

警備員の服装を変更したい場合にはどうすればいい?

一度警備員の服装を定めた後も、時と場合によっては服装を変更したいケースもあると思います。そういった際には、「服装変更届出書」が必要になります。
どんな細かい点でも、この服装変更届出書を提出しない限り法律違反となり処罰の対象となってしまうので必ず書くようにしましょう。
服装変更届出書には、警備員の服装の以前の服装と新しい服装の違いを具体的に記載して届出を出しましょう。
また、服装変更届出書を提出した後は前の服装は着用しない決まりがあるので注意してください。

警備員の服装の注意すべきポイントは?

上記までを踏まえて、警備員の服装に関する注意すべき紹介します。

清潔感を意識する

警備員は日常的に大勢の人と接する仕事です。
普段の警備業務の中においても、不審者対応や落とし物対応をするシーンもありますし、また道を尋ねられることなどもあるでしょう。
このようにいわば接客業的側面を持つ警備員は、普通の接客業と同じく清潔感が求められます。
清潔感があれば人にも信頼されやすいですし、逆に言えば清潔感が無くだらしない服装をしている警備員は印象が悪く映り、会社のイメージに悪影響を与える可能性もあります。
清潔感を維持するためにも、制服や勤務時に身に付けるアイテムはこまめに手入れすることをおすすめします。

アクセサリー類は身に付けない

警備員としての業務中はアクセサリーを身に付けないようにしましょう。
業務中にアクセサリーが原因で行動に支障が出る可能性があります。また、アクセサリー類を身に付けていない方がフォーマルで印象も良いです。
安全面や見た目の清潔感を守るためにもアクセサリー類はたとえ警備会社で規定されていない場合でも避けたほうが良いでしょう。

【まとめ】規定に合う警備員の服装を着こなしましょう

いかがだったでしょうか。
この記事では、警備員の服装の規定やそれに関する「服装届」について、そして警備員の服装で気を付けるべきポイントまでを解説しました。
警備員の服装は警備員だと周囲に分かるように制服や標章が見えるように気を付けることが重要です。
規定に合った警備員の制服を着用し、清潔感ある服装で業務を行いましょう。

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