作業着のサイズの目安は? 採寸方法や選び方まで丁寧に解説します
仕事で施工などの作業をする際に欠かせない作業着。
サイズが合わないと見栄えが悪くなったり、動きにくくなってしまうため、身体に合ったサイズを選ぶことが重要です。
この記事では、作業着のサイズの選び方についてご紹介します。
作業着サイズの2種類の表記法
作業着のサイズ表には、「仕上がり寸法」と「ヌード寸法」の2種類の表記法があります。以下でそれぞれ解説します。
仕上がり寸法とは
仕上がり寸法とは、製品の実寸を指します。
つまり、実際の作業着にメジャーを当てて測った大きさのことです。
多くのサイズ表には、この仕上がり寸法で測ったサイズが記録されています。
ヌード寸法
ヌード寸法とは、身体を測ったサイズを指します。
服ではなく実際に服を着る人のサイズであるため、仕上がり寸法と混同しないように気を付けましょう。
例えば、ヌード寸法がバスト90cmの人に適したサイズは、仕上がり寸法でバスト112cm~のものになります。製品のカタログ値を確認する際には、記載されているサイズが仕上がり寸法なのか、ヌード寸法なのかをよく確かめましょう。また、作業服は身体のサイズと同じ仕上がり寸法の服を選ぶと身体に密着してしまい却って動きにくくなってしまいます。きつくて着用できない可能性もあるため、ヌード寸法で採寸して作業服を選ぶ場合には着用時のゆとりを考えて少し大きめのサイズを選ぶようにしましょう。
また、作業服の中には仕上がり寸法とヌード寸法の両方が記載されている場合もあるため、よく確認しましょう。
作業服のサイズの測り方
作業服サイズの測り方は、上述した採寸方法によって異なります。
下記でそれぞれ解説します。
仕上がり寸法の測り方
仕上がり寸法においては、上衣で肩幅・胸囲・袖丈・着丈・裄丈(ゆきたけ)の5ヶ所、下衣では腰囲、股上、股下の3ヶ所の採寸が必要です。
上衣と下衣が一体となったツナギの場合には、総丈を測ります。
既に持っている作業服か、近い形状の服で一番着心地が良いジャケットとスラックスを用意して床に平置きして測ってみましょう。
下記にそれぞれの部位の測り方をまとめました。
上衣の測り方
【肩幅】
左右の肩先を直線で測ります。
肩先の縫い目にメジャーを合わせてもう一方の肩先までを測るようにしてください。
【胸囲】
脇下の袖の付け根の部分にメジャーを置き、水平にした状態でもう片方の袖の付け根部分までを測定し、その数値を2倍にします。ボタンやファスナーがある場合には閉じた状態で測ります。
【袖丈】
肩先にある袖の縫い付け部分から袖口までまっすぐにメジャーを伸ばして測ります。
【着丈】
背中側中央に沿って垂直にメジャーを伸ばし、襟の付け根の中央部分から裾先までを測ります。
【裄丈】
裄丈はラグラン袖の場合に測ります。
襟の付け根から後ろ中心線に垂直に出し、交わった袖山からさらに袖の先までを合わせて測る。
下衣の測り方
【腰囲】
ボタンやファスナーは閉じ、腰の一番細い部分の端から端までを水平に測り、その長さを2倍にする。
【股上】
ベルトの上部から股下の縫い目までの長さを測る。
もしくは、全体の丈から股下を引いた長さを計算する測り方も可能です。
【股下】
内股の合わせ部分から縫い目に沿って裾までを測る。
ツナギの場合
【総丈】
衿の付け根から裾までをまっすぐに測る。
ヌード寸法の測り方
ヌード寸法では、バスト(またはチェスト)・ウエスト・ヒップ・肩幅・袖丈・背丈・着丈・首回り・裄丈・股上・股下・ワタリ回りの12ヶ所の採寸が必要です。
【バスト(またはチェスト)】
女性の場合には、トップバストとアンダーバストの2か所にメジャーを水平に回して測ります。男性の場合には、両脇の付け根あたりを通る水平なラインにメジャーを回してチェストを測ります。男女ともに、腕は下ろしてリラックスした姿勢で採寸しましょう。
【ウエスト】
胴の最も細い部分を水平に一周測ります。女性の場合にはくびれ部分を目安に測ります。
自然に息を吐き、リラックスして腕を下ろした状態で採寸しましょう。
【ヒップ】
お尻の最もふくらみのある部分に、メジャーを水平に回して測った長さがヒップです。横から見た状態を確認すると、間違えずに測れます。
【肩幅】
左右の肩先の端から端を襟ぐりの中央を通るようにして測ります。
【袖丈】
袖丈は、後部の襟ぐりの中央部分からウエストまでを測ります。
【背丈】
背丈は後部の襟ぐりの中央部分からウエストまでを測ります。
【着丈】
後部の衿中央から背中の中心線に沿う形で上着の裾までを測ります。
【首回り】
のどの骨が出っ張ったところを通る水平なラインに、メジャーをまわして測ります。
【裄丈】
首の骨の出っ張ったところから、肩、肘を通って手首までメジャーを沿わせて測ります。肩、肘、手首はそれぞれ骨の出っ張った部分を通りましょう。
【股上】
椅子に座って背筋をまっすぐに伸ばし、ウエストから椅子の座面までを垂直に測った長さが股上です。
【股下】
雑誌などを股の間に挟んでまっすぐに立ち、雑誌の先端の位置から床までを垂直に測ります。
【ワタリ回り】
まっすぐに立った状態で、太ももの付け根にメジャーをまわして測った長さがワタリ回りです。
正確なサイズを測るためにも、食後の採寸は避け、メジャーをきつく締めすぎないように注意して、自然に近い状態で測りましょう。
作業服サイズの目安
作業服のサイズ表には細かなサイズが書かれておらず、S・M・Lで大まかに表記されていることもあります。
下記にて作業服のSサイズから5Lサイズまでの目安となる大きさをまとめました。
もちろんメーカーや販売サイトによって各サイズの大きさが多少異なるので、あくまで参考程度にして、実際に試着をしてみて自分に合ったサイズを選んでみてください。
【Sサイズ】
ヌード寸法:身長155~165cm バスト80~90cm ウエスト68~77cm
仕上がり寸法:胸囲108cm 肩幅49cm
【Mサイズ】
ヌード寸法:身長165~170cm バスト90~96cm ウエスト77~84cm
仕上がり寸法:胸囲112cm 肩幅50.5cm
【Lサイズ】
ヌード寸法:身長170~175cm バスト96~104cm ウエスト84~94cm
仕上がり寸法:胸囲116cm 肩幅52cm
【2Lサイズ】
ヌード寸法:身長175~185cm バスト104~108cm ウエスト94~98cm
仕上がり寸法:胸囲120cm 肩幅53.5cm
【3Lサイズ】
ヌード寸法:身長175~185cm バスト108~116cm ウエスト98~108cm
仕上がり寸法:胸囲124cm 肩幅55cm
【4Lサイズ】
ヌード寸法:身長175~185cm バスト112~120cm ウエスト104~114cm
仕上がり寸法:胸囲128cm 肩幅56.5cm
【5Lサイズ】
ヌード寸法:身長175~185cm バスト120~126cm ウエスト108~116cm
仕上がり寸法:胸囲130cm 肩幅58cm
作業服サイズの選び方のポイント
最後に作業服サイズを選ぶ際の注意点をご紹介します。
縮むことも考慮して選ぶ
作業着に使用されている素材によっては、洗濯で縮んでしまうものもあります。
例えば、綿100%の作業着は洗濯すると縮んでしまう恐れがありますが、ポリエステルを含んでいるものであれば縮みにくいです。綿の作業着を購入する際は、縮むことを見越してワンサイズ大きめのものを購入してもいいでしょう。
ゆとりをもってサイズを選ぶ
作業着は普段の服とは違い、アクティブに動けることが重要です。
そのため、ぴったりすぎて腕を上げにくかったり、しゃがみにくかったりすると作業にも影響が出るでしょう。ある程度動きやすいサイズのものを選びましょう。
可能であれば試着をする
商品やメーカーによってもサイズ感は異なるため、可能な限り作業着を購入する際には実際の着心地やサイズ感を確かめるようにしてください。
ゆったりめのものがいいのか、ぴったりめのものがいいのかなどは人によって好みが分かれる部分かと思いますので、自分の着やすいものを選ぶためにもなるべく試着をしましょう。
今ではネット購入であっても販売店によってはサンプル商品を送ってもらえるため、試着可能かどうか確認するようにしましょう。
【まとめ】自分に合ったサイズの作業着を選びましょう
いかがだったでしょうか。
この記事では、作業着の採寸方法やサイズの目安についてご紹介しました。
作業服のサイズは作業のしやすさにつながるので、作業効率にも直結する重要なポイントです。
正しい測り方で採寸を行い、自分に合ったサイズの作業服を選びましょう!
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