ナイロン生地の特徴は?メリット・デメリットや選ぶべきシーンも解説!
服を購入しようと思ったとき、素材にはたくさんのバリエーションがあります。
ナイロン、ポリエステル、綿に絹…とたくさん種類があるため、どれを選んだらいいのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は非常に機能的な生地であるナイロンに焦点を当て、次の内容を解説していきます。
・ナイロン生地の基礎知識と特徴
・ナイロン生地のメリット・デメリット
・ナイロン生地を選ぶべきシーン
・ナイロン生地の正しいお手入れ方法
ナイロン生地とは
まずはナイロン生地の基本的な知識について解説します。
ナイロン生地とは、主に石油から作られる合成繊維の1つです。
ポリエステル、アクリルとともに三大合成繊維と呼ばれ、世界中のアパレル商品に使用されています。
実はナイロンは世界で初めての合成繊維で、1930年代アメリカのデュポン社によって発明されました。
元々シルクの代替品として発明された背景があるので、しなやかで肌触りが良いという特徴があります。
ナイロン生地のメリット
世界初の合成繊維であるナイロン生地が現代でも多くの製品に使用されているのは、それほど使用するメリットが大きいからです。
ナイロンの持つ多数のメリットについて解説します。
耐久性の高さ
ナイロンは非常に耐久性が高いことで知られています。
摩耗や引っ張りなどに強く、洗濯をしても劣化しにくいです。
ポリエステルなど他の合成繊維と比べても耐久性は高いと言われており、ハードな使用に向いています。
実際に水着やレインウエアなどに使われている他、なんとパラシュートにも使われているんです。
生死に関わるパラシュートにも使われているということから、そのた耐久性の高さがうかがえます。
軽量さ
ナイロンは丈夫さに加え、軽量さも兼ね備えています。
天然素材と比べた際には圧倒的な軽量さを誇りますし、他の合成素材と比べても若干軽いです。
そのため服以外にも多く使われており、例えば軽くて衝撃に強いことが求められるリュックサックにはナイロン素材の商品も多いです。
型崩れのしにくさ
洗濯を繰り返し行っても、よれてしまったりシワになったりすることが少ないです。
日頃のお手入れに気をつかう必要がないため、非常に扱いやすい素材だと言えます。
伸縮性・柔軟性の高さ
シルクの代替品として発明されたこともあり、ナイロンの生地は伸縮性・柔軟性に富んでいます。
実際にナイロン生地でできた製品を触ったことがあればわかると思いますが、丈夫でしっかりしているのにもかかわらずよく伸びてストレッチが効きます。
この伸縮性・柔軟性もシワのつきにくさに貢献している要因の1つです。
ナイロン生地のデメリット
一方で完璧な素材というのは残念ながら存在しないため、ナイロン生地にももちろんデメリットがあります。
熱への弱さ
まずは耐熱性です。
メリットの多いナイロンですが、他の合成繊維と比較して熱に弱いというデメリットがあります。
具体的には、120℃以上になると縮んでしまったり、140℃以上では溶けてしまう可能性があります。
ポリエステル素材が150℃程度の熱さまで耐えられることを考えると、比較的熱には弱いことがわかります。
吸水性
ナイロンに限ったことではありませんが、やはり合成繊維は天然素材と比べて吸水性が圧倒的に劣ります。
そのため汗をかいた時に水分を吸ってくれず、不快感を覚えた経験がある人は結構多いのではないでしょうか?
このようなデメリットを補うために、ナイロンに天然素材を合わせた混紡もよく行われます。
静電気が起きやすい
ナイロンはプラスの電気を帯びやすいことから、静電気が起こりやすい素材です。
特に空気が乾燥している冬場に重ね着などをして衣服が擦れると、バチっときます。
また、プラスの電気を帯電しやすい素材は反対にマイナスの電気を帯びやすい素材と擦れた時に発生しやすくなるため、重ね着をするときには素材に気をつけましょう。
マイナスの電気を帯びやすい素材の代表はポリエステルです。
変色しやすい
ナイロンはガシガシ洗えて気を使わずに手入れができると解説しましたが、熱の他にもう1点だけ注意が必要です。
それは変色です。
皮脂が原因の黄ばみはどの素材でも起こりうるのですが、ナイロンで注意すべきなのが直射日光。
直射日光による熱や紫外線が原因で変色してしまったり色褪せてしまったりするケースが結構多いです。
そのため保管するときに注意が必要です。
どんなシーンでナイロン生地を選ぶ?
さまざまなメリット・デメリットがあるナイロン生地ですが、どのようなシーンで選ぶのが良いのでしょうか?
おすすめのシーンを2つ紹介します。
アウトドアなどの野外活動
まずはアウトドアなどの野外活動です。
アウトドアでは雨が突然降ったり、体を動かして衣服が引き伸ばされたり摩耗したりすることが多いです。
そのため耐久性が高いナイロンがぴったりになります。
また、屋外で使用すると汚れがつく頻度が高くなりますよね。
そんなときにナイロンのような洗濯のしやすい素材であれば、お手入れがしやすく、常に清潔な状態を保つことができます。
体を動かすことの多い作業
ナイロンは作業服としても優秀な素材です。
特に引越し作業などで頻繁に体を動かす作業の場合には、耐久性だけでなく伸縮性にも優れたナイロンがとても役に立ちます。
しかし吸水性には優れていないため、汗を十分に吸ってくれません。
そのためインナーには天然素材の下着を身につけ、不快感を軽減するようにしましょう。
ナイロン生地のお手入れ方法
最後にナイロン生地でできた製品をお手入れする際の方法、注意点を解説します。
丈夫な素材ですが、弱点もあるのでしっかりチェックをして長持ちさせられるようにしましょう。
基本的には洗濯機OK
丈夫なナイロンは、普通に水洗いをすることが可能です。そのため洗濯においても特別気をつかうことはありません。
しかし中にはナイロン100%の素材だけではなく、一部に天然素材が使用された混紡製品も存在します。
また、ナイロン100%であっても特殊加工が施されたものであればお手入れの方法も変わることが考えられます。
そのため一度洗濯表示を確認して、製品ごとに正しいお手入れ方法を確認することを強くおすすめします。
アイロン、乾燥機はNG
洗濯は気をつかわずに行えるナイロンですが、熱には強くないためアイロンや乾燥機などにより高温の状態を作ることは避けましょう。
直射日光に当てるのはNG
先ほども解説した通り、ナイロンは熱や紫外線により変色してしまう可能性があります。
そのため洗濯が終わって干す時には、直射日光の当たらない涼しい場所で乾燥させるようにしましょう。
【まとめ】ナイロン生地の特徴を知って上手に使いこなそう。
ナイロンのメリット・デメリット、そしてナイロンが適したシーンや正しいメンテナンス方法について解説してきました。
熱に弱いといったデメリットがありながら、総合的には高い耐久性や軽さで圧倒的な機能性を持つ素材です。
特にハードな使用が想定される現場では活躍すること間違いなしです。
ナイロン生地がもつ特徴を知って、上手に活用しましょう!
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